大家さんの応援サイト
賃貸経営の道標

今後の賃貸住宅市場

今後の賃貸住宅市場

持ち家志向から賃貸派の時代へ

持ち家率の推移 年齢別

持ち家率の推移 年齢別表

統計局「住宅・土地統計調査」より作成

図は年齢別の持ち家率のグラフです。60歳代を除き、持ち家率が年々下がっていることが伺えます。30代を見ると、1988年には約50%であった持ち家率が、2013年には38%程度にまで下がっています。割合ですので人口の増減は関係ありません。

若い頃は収入も貯金も少ないので賃貸住宅を利用し、高齢になるまでには返済できるよう30代で住宅を購入する。その傾向が崩れてきているようです。

土地・建物の所有に関する意識調査

賃貸住宅で構わない人の割合表

国土交通省「土地問題に関する国民の意識調査」より作成

住宅の所有についての意識調査では、「賃貸住宅で構わない」という人が18年前より2倍以上増えています。

背景には「非正規労働の増加」「リストラに対するリスク」など長期ローンを組むことに抵抗を感じる人達が多くなったことが挙げられます。

もう一つの理由は、生活スタイルの多様化です。独身の増加、離婚の増加、子供を持たない家庭、急なリストラやUターン転職など。いろいろな生き方が出現し、その時にあった環境で住みかを変えたいと思う人が増えているのです。ずっと賃貸住宅に住もうと考える人は、今後も増加していくと考えられます。

外国人の増加

日本にいる外国人は2008年のリーマンショック後に減少していましたが、ここ数年は再び増加に転じています。日本では人手不足が深刻な社会問題になっていますので、新たな労働力として、今後も外国人の受け入れ拡大が期待されています。

賃貸住宅はまだまだ発展途上?

長年、不動産業務に従事して思うことは、賃貸経営を熱心に勉強している大家さんがまだまだ少ないと感じています。もちろん本業があり、サラリーマンなども多いので仕方がない面もあります。しかし、賃貸住宅市場は今まで以上に厳しい時代に入ります。不動産会社にお任せのままでいたら、利益をどんどん吸い取られて、結果資産を失うことになりかねません。

一時期少なくなっていましたが、一括借上(サブリース)を利用している大家さんは最近増えています。大手が行う一括借上は、建築費が高いだけでなく、その後も大家さんの利益を吸い取る構造になっているのです。大家さんにとって大切な20年先、30年先を見据えて、不動産会社に全てお任せを見直ししてみることを願ってやみません。

賃貸住宅はまだまだ未発展な市場です。いい加減な不動産会社が大勢を占め、ほったらかしの大家さんもたくさんいます。ほったらかしで賃貸経営できることが理想ではありますが、不動産会社に都合のいいように扱われ、物件の価値がなくなっていくのを見過ごしてはいけません。大手と言われる管理会社ほど、物件情報を他社に流さず大家さんの依頼に背いているのです。

賃貸市場はますます厳しくなりますが、「住宅なんて要らない」という人はまずいません。賃貸住宅はこの先何十年も需要はなくならないのです。そして、賃貸住宅市場は楽して儲けようと企む人達で溢れているのですから、地道にコツコツと賃貸運営する大家さんが頭一つ抜け出すことは十分可能なのです。

満室への道は快適な住まいを提供すること

まずは不動産会社があなたの物件をどのように運営しているかを理解すること。次に他の物件はどう運営されているかを参考にして、入居者のニーズを掴むこと。それが満室経営への道です。

そして不動産業界の中身を知ることで大家さんの支出を削減することができます。大家さんの目指す方向に合った賃貸管理会社も見つかるはずです。近所の競合物件に打ち勝ち、満室経営と賃貸収支の改善を一緒に目指していきましょう。

次は空室対策

もどるHOMEすすむ