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賃貸経営の道標

サブリースの落とし穴

本当にあった大家さん被害の話である。

大家さんの解約を無視する管理会社

大家さんがある管理会社とサブリース(家賃保証)の契約を結んでいました。10数年経過後、管理会社から大家さんに家賃を減額してくれないかと申し出がありました。家賃を下げないと部屋が決まりづらくなっていて、貸し出し家賃とサブリース金額の差がほとんどなくなっていると言うのです。

減額の話は数年前からたびたびあり、大家さんはその都度値下げに応じていました。ただ今回は値下げの幅が大きく、このままだと返済にも困るので、サブリースを辞めて違う管理会社にお願いしようと思うと話をしました。

それに対してその管理会社は「サブリース契約なので貸主からは解約はできないですよ」と返答。そして現在の家賃は相場に合わないことを理由に、一方的に減額した家賃を振込んでくるのです。まるでヤクザ世界のようなお話しです。

物件名を変えさせられた大家さん

大手の某ハウスメーカーで建築して、家賃保証をセットで契約していました。20年経ったある日、「もう家賃保証はできないので解約させてもらいます」と一方的に通知書が送られてきました。

「ここ数年は2年毎の家賃減額も飲んできたのにいきなり解約はあんまりです。何とか保証を継続してもらえませんか」と担当者に進言するも聞く耳を持たず。物件は関東郊外の駅から徒歩15分の立地で、1部屋15㎡タイプが6戸。恐らく、その管理会社は多少減額しても経費を考えるあまりうまみがないと思ったのでしょう。

大家さんは相手も商売なのでしょうがないとあきらめ、今後の運営をどうしようかと途方に暮れていたその時、管理会社の担当者から連絡が入りました。「物件名は当社の会社名が入っているので今後は使わないでください。そして感銘版は新築の時にプレゼントしたものなので、外させてもらいます。」それが管理会社の担当の最後の言葉だった。

そこの会社は、物件名を『社名+地域名+番号』にしており、契約が終わると建物看板まで持っていく、何ともあと味の悪い会社でした。サブリースが終了するにしても大家さんはお客さんだった訳で、通常は「今までありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えるものだと思います。

そして大家さんから頼まれて入居者を調べてみると、敷金0、礼金0、保証人なし、外国人ばかりのウィークリー契約。建物を調べてみると、巷でうわさのとおり、隣の音が筒抜けなほど壁が薄い造りの某不動産会社であった。

管理戸数№2の大手がこんなことをするなんて。某不動産会社は家賃保証以外の一般管理は行っていないので止むを得ないのかともほんの少し思いましたが、本当にひどい業界なのだとも思いました。施工はおたくでやったんだから、物件名や感銘版くらいそのままにしてもよいのではないかと思います。

購入後、入居者が次々と解約

サブリース中の物件が売りに出されていた。購入後はサブリース終了になるが、現在満室で利回りは10%以上ある。築24年で塗装の剥げは目立つがそこは許容範囲内と思い購入を決意。

引渡しを受けた後、数日が経ち、何故か入居者から解約の連絡が次々と入ってくる。賃料条件は従前のものを引き継いでるというのにどういうことなのか。

わずか2か月の間に6割の入居者が出て行ってしまった。退去が重なるとリフォーム代は高額になり、家賃収入だけではローン返済に足りず、貯金を取り崩すハメになってしまった。

売主とサブリース業者が結託して、ダミーの入居者を住まわせ、高値で売り抜けたあとは入居者が退去してしまう。現在でもこういう手口が平気で行われているのが不動産業界です。

入居者の退去は自由なので止めることはできません。対策としては退去後の賃料を相場に合わせて設定し、設定した賃料の利回りで購入を検討することです。また、近隣の供給量と成約実績を加味して、競合物件と将来的な差別化を図れるかどうかを考えることです。

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