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賃貸経営の道標

案内後の成約率を高める

たくさん案内が入ってもなかなか申込みが入らない場合があります。また、案内が全くなく、ようやく1ヶ月後に入った案内で申込みされる場合もあります。

物件の稼働率を高めるには案内件数以上に成約率を高める必要があります。

成約率の基準

昨今は情報化社会の影響からか、成約率は以前より低くなっていますが、それでも通常の物件であれば2割前後を判断基準にするのが良いと思います。5件案内して1件申込みが入るのを基本に、10件案内しても申込みが入らない場合は物件の価値を向上させるか、賃料など条件緩和を行うことを考えましょう。

申込みをする基準

お部屋を借りようと思い、物件資料を見ていくつかに選別し、そしてお部屋を見ます。お部屋が気に入ればお客さんはお申込みをします。

ここでお客さんが申し込むかどうかの基準は、お客さんが物件を見て思った価値よりも家賃が安いと感じれば申込みをします。

物件の価値が高ければそれに見合う家賃設定が可能ですが、物件があまり良くないとそれを下回る家賃設定にしなければ申込みは得られません。

物件価値の向上

成約率を高めるには、物件の価値を高めるか、条件を緩和して物件の価値に合わせるかの2通りになるのです。もちろん条件緩和は最終手段になります。なるべく高い家賃で貸し出すことは賃貸経営の基本です。まずは物件価値を高める、それもあまり費用をかけない方法を考えましょう。

エントランス回りを綺麗にする

前回お話ししたエントランス回りは第一印象の意味で物件の価値に多大な影響を与えます。
ますはメールBOX、自転車置場、掲示版を常時綺麗にしておきましょう。詳細は前回を参照ください。

物件を明るくします。

共用や部屋の蛍光灯や電球は器具限界のワット数のものを使用します。少しでも暗いと感じるとほとんどの場合、物件価値は下がってしまします。綺麗に掃除がしてあっても薄暗いと良い印象は与えず、汚いようなイメージを持ってしまいがちです。

照明がない場合はシーリングに挿すソケットと電球100wを案内用に設置しておきます。廊下やバス・トイレなども器具上限の60wなどに交換します。それも白色灯よりも黄色い電球色の方が明るくなります。

最近は共用部を間引いている物件もありますが、空室が決まるまでは全ての電球を付けましょう。印象がだいぶ良くなります。

綺麗な空気を保つ

長期空室の場合、キッチンやお風呂、洗濯機置場から排水口の臭いが上がってくるようになります。これは非常にマイナスですので2週間に1回、真夏は1週間に1度は各排水口に水を流して排水口の臭いが上がってこないようにしましょう。

一度排水口の臭いが付いてしまうとなかなか消し去ることはできません。その場合は芳香剤を置くようにします。臭いに問題なければ無理に芳香剤は置かなくても良いでしょう。

案内時間を長くする

案内時間が長くなると申込みをする確率も高くなります。長時間部屋にいると色々な印象が残りますが、それほど見ないで部屋を出ると、次の物件に行ったときには既に何も覚えていないなんてこともあります。

作為的に案内が長くなるようにすることが成約率を高めるのに繋がります。
最近見かけるのは、部屋内に特徴を書いた紙をところどころに貼ってアピールしている物件があります。例えば「ここから西日が良く入ります」「ウォシュレット新品です」「リモコンで操作できます」などアピールするのです。お客さんはそれを見て想像し、案内が長くなってお部屋の価値をアピールできます。手間はかかりますが効果は期待できます。

募集条件の緩和

あて物件(あてブツ)

案内は多いけど全く申込みが入らない場合はあて物件にされている可能性があります。あて物とは、案内する不動産会社が部屋を決めてもらうために悪い見本として見させる部屋のことです。

あて物件とは部屋が汚い、物件の価値に比べて家賃が高いなどの物件になります。人気がある物件より遠くに立地しているが人気物件より家賃が高い物件などです。これでは案内が多くても申込みは入りません。

募集条件の見直し

どうしても申込みが入らない場合は募集条件を変更しましょう。時は金なり、空室期間の家賃は戻ってきません。

下げる順番はまず礼金・敷金、それから家賃です。更新料の値下げはそれほど効果がないようです。また、敷金を0にして保証会社を必須にすることも考えましょう。

経験的には条件を下げてから効果がでるまで2週間から1ヶ月はかかります。また、少しずつ下げるより一気に下げる方が効果があります。

例えば2~3,000円ずつを何段階かに分けて下げるより、礼金0と家賃5,000円ダウンを一緒に行うなど思い切った方が効果が大きく、じわりじわり下げるより結果的に良かったということが少なくありません。

次はサブリースの仕組み

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